合同会社設立の基礎知識まとめ!費用や手順、メリットを詳しく解説

「合同会社の設立に興味があるけれど、合同会社ってどうなの?」
「設立費用を抑えられると聞いたけど株式会社より信用度が低いって本当かな?」

 こんな疑問をお持ちではありませんか?

 合同会社は2006年から認められるようになった、比較的新しい法人格です。
経営していく中でスムーズな意思決定ができるなどのメリットがある一方で、大規模な資金調達は難しいという注意点もあります。

 そのため、最初にあまり考えないまま合同会社を設立してしまうと、後で自分の思い描いていた事業展開ができずに困ってしまうという事態に陥ってしまうかもしれません。

 そこでこの記事では、合同会社の設立に関心があるという人に向けて以下の内容を解説していきます。

この記事でわかること

●     合同会社とは(株式会社との違いや大手企業の事例など)
●     合同会社設立にかかる費用
●     合同会社設立の手順
●     合同会社設立後の手続き
●     合同会社設立のメリット・デメリット
●     合同会社を設立すべき人
●     合同会社の資金調達方法

 上記のように、合同会社を作るうえで知っておくべき事柄を網羅的に解説していきます。

 そのため、この記事をお読みいただければ合同会社設立のイメージを掴むことができ、メリットとデメリットをしっかりと理解することができます。
自分が合同会社を設立すべきかどうか迷いなく意思決定することもできますので、納得感を持った上で理想の会社設立を推進していくことができますよ。

 それでは早速みていきましょう。

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目次

1.合同会社(LLC)とは?

 合同会社とは、株式会社よりも設立コストを下げることで起業家が法人を設立しやすい環境を作ることを目的として、2006年に新しく作られた会社形態です。

 2019年には年間で約3万社が新しく設立されており、年々その数は増えています。

 2006年まで似たような位置づけで設立できた会社形態として「有限会社」がありましたが、合同会社はこの代わりに誕生しました。

 株式会社のように株式を発行して資金調達を行うのではなく、出資をした人自身が会社の所有者となって経営などの実務を行うという特徴があります。

合同会社(LLC)とは

●     合同会社(LLCLimited Liability Company)とは
株式会社よりも設立の負担が小さい。
組織はシンプルで、出資をした人自身が会社の所有者であり経営などの実務も担うため、経営に関する意思決定をスムーズに行うことができる。

 英語の略称はLLCLimited Liability Company)で、「有限責任会社」と訳されます。
有限責任とは、会社が借金を負ったまま倒産したときなどに、もともと出資していた金額までしか責任を負わなくて良いという意味です。

 個人事業の場合は無限責任(全ての負債に返済義務を持つ)となるため、合同会社などの会社を設立すると、個人にかかるリスクを下げるという面でもメリットがあります。

 株式会社との違いは下記の通りです。

1-1.株式会社との違い

 株式会社との大きな違いは、設立にかかるコストが安いということと、経営の意思決定がスムーズであるという2点です。

 株式会社は設立の際に2125万円の費用がかかりますが、合同会社の場合は711万円と1/3程度に抑えることができます。
初期投資を抑えたい起業時にはこの差は魅力なのではないでしょうか。

 また、株式会社は株式を発行し、それを株主に購入してもらうことで資金を調達します。

 そのため、経営をしていく上でも会社の所有者である株主の意向に配慮する必要があるため、自分たちの思ったような事業展開を進めることができないという事態に陥ることもあります。

 しかし合同会社の場合は、以下の図のように会社の所有者は経営をする人たち自身であるため、様々なことを自分たちだけで意思決定できます。

 株式会社と合同会社の違いをまとめると下記のようになります。

株式会社と合同会社の違い

●     株式会社
株式を発行して資金調達をしてそのお金で経営をする会社形態のこと。
会社の所有者(=株主)と経営者(=実務を行う人)は別となる(所有と経営の分離)。株主の意向に配慮する必要がある。
設立の手間や費用が大きい。

 ●     合同会社
株式による資金調達は行えない。出資をした人自身が会社の所有者となり、経営などの実務も行う(所有と経営の一致)。
設立の手間や費用などの負担が株式会社よりも低い。

 合同会社は設立時のコストが安く、さらに経営を進めていく上でも株主総会を開いたり株主の意向に配慮したりする必要がなく、利益配分も出資額に関係なく自分たちで自由に決めることができるという特徴があります。

 節税や社債発行なども、株式会社と同じように行うことができるため、個人事業主としてビジネスを行うよりも効率よく事業展開を進めることが可能です。

 ただし合同会社は2006年の会社法によって新たに作られた会社形態であり、まだそこまで数が多くないため、信用度が低いと見られてしまう場合もあります。

 そのため、BtoBのビジネスが主軸であるなど「対外的な信用度が高いほうが良い」という場合は、合同会社よりも株式会社の設立を行うほうが良いでしょう。

 株式会社の設立に興味がある人はこちらの記事をご覧ください。
株式会社の設立

1-2.合同会社の事例

合同会社は株式会社と比べると認知度が低いですが、実は有名企業でも合同会社の形態を選んでいるところはあります。

 例えば以下のような企業が合同会社の会社形態をとっています。

有名な合同会社の例

●     アップルジャパン合同会社
●     グーグル合同会社
●     アマゾンジャパン合同会社
●     合同会社西友
●     日本ケロッグ合同会社
●     合同会社DMM.com

 特徴としては、外資系の企業が多いということに気が付くのではないでしょうか。

 なぜかというと、有名な外国法人の子会社が日本で会社を設立する場合、既にブランド力は高いため株式会社という形態にこだわる必要がありません。
それよりも意思決定をスムーズに行えることや設立や維持にかかるコストが安いという実質的なメリットを重視するため、外資企業は合同会社の形態を選ぶことが多いのです。

 動画配信サービスなどで有名なDMM.comは外資系の企業ではありませんが、意思決定の迅速化や事業推進の効率化を図ることを目的として、2018年に株式会社から合同会社に組織変更しています。

 このように、合同会社のメリットに魅力を感じ、あえて合同会社を選んでいる有名企業も多くあります。
今後はますます合同会社は増えていくと予想できるでしょう。


2.合同会社の設立にかかる費用

合同会社の特徴として、設立の費用が株式会社よりも安いということをお伝えしました。

 ただし、安いといっても7~11万円ほどの費用は発生します。
定款の作成方法として、紙ではなく電子データを選ぶと、以下のように4万円を節約することができます。

 株式会社の場合、法務局への設立登記の手続きのときにかかる登録免許税は最低でも15万円となりますが、合同会社の場合はこれが6万円~と半額以下になります。

 また、「定款の認証」という公的手続きも不要なので、それにかかる費用(5万円)も削減することができます。

 会社を設立する費用の詳細や、費用を賢く節約する方法については以下の記事でも解説していますので、詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
→会社設立 費用 

「会社設立 費用」の記事へのリンクを貼ってください。


3.合同会社設立の手順

合同会社の設立は、株式会社を設立する場合と比較すると、小さな負担で進めることができます。

 とはいえ公的な手続きはミスが許されず、専門用語も多く煩雑ですので、あらかじめ手順をしっかりと確認しておきたいですよね。

よくわからないまま合同会社の設立を進めてしまうと、書類の記載内容や手順を間違えて余計な手間がかかってしまったり、手戻りが発生してしまう恐れもあります。

 まずは流れを正しく理解することで、全体のイメージを掴んでいきましょう。

 合同会社設立の手順は下記の5つに分かれます。全体で1か月半弱くらいの時間がかかりますので、設立したい日が既に決まっている場合は逆算して準備を進めていきましょう。

合同会社設立の手順と所要期間の目安

  1. 会社設立準備(1ヶ月程度)
  2. 定款の作成(23日程度)
  3. 資本金の払込(12日程度)
  4. 登記書類の作成(23日程度)
  5. 会社設立登記申請(23日程度)

 それでは詳しく見ていきましょう。

STEP1:会社設立準備

まずは基本的な設立項目を決めていきます。主な内容は以下の通りです。

合同会社設立の準備段階で決めること

●     会社名(商号)
既に存在している有名な会社名と同じだったり似たような商号になると訴訟を起こされるリスクもあるため、事前にネットや法務局のホームページなどで調査してから決定する。

●     事業目的
直近で行う予定の事業だけでなく、将来的に行う予定がありそうな事業まで幅広く設定しておくのが一般的。

●     資本金額
最低1円から設立可能。
ただしそれでは信用度の面で劣ったり、事業運営資金の不足を招くため、300500万円ほどを目安に準備できると良い。

●     社員構成
複数人で設立する場合は、代表社員(株式会社の代表取締役に当たるもの)と業務執行社員を誰にするのか決める。
自分1人で立ち上げる場合は自分自身が代表社員となる。

●     決算期
会社の決算期をいつにするのか決める。
日本国内では3月とする法人が多いが、何月でも自由に設定できる。
自社の繁忙期を避けることが多い。

●     本店所在地
バーチャルオフィスや代表社員の自宅などでも良い。
ただし、設立登記後に住所変更をする場合は、本店移転登記の手続きに追加費用が発生するため注意。

 どれもこの後に定款(会社の活動の規則を記すもの)を作成する上で必要な事項となります。

 また、この段階で準備しておくと良いものは「会社の印鑑」です。
オーダーメイドになりますので、発注後、出来上がるまでには時間がかかります。
「早く手続きしたいのに印鑑がない!」という事態を避けるため、商号が決まった段階で発注しておくと良いでしょう。

 準備しておくべき印鑑の種類は以下の3つです。

準備しておくべき印鑑の種類

●     実印(代表者印・丸印)
公的な書類などへ押印するときに使用する印鑑。
法務局への登記申請の際に必要となるため必ず作成する。

●     銀行印
法人の銀行口座の開設時に使用する印鑑。実印で代用することも可能だが、盗難や紛失、不正使用等のリスクを考慮して別途作成するケースが多い。

●     角印
社内文書や領収書、請求書などに使用する印鑑。

 設立時に必要なものは一番上の実印のみですが、他の印鑑もその後の業務で必要になると思いますので、最初にまとめて発注しておくと二度手間を防ぐことができます。

STEP2:定款の作成

定款に記載する基本事項が決まったら、次は早速作成を進めていきます。
定款とは、法人の目的や活動に関する根本となる規則やその書面のことで、会社を設立する際には一番最初に作成する必要があるものです。

 作成の手順は下記の通りです。

定款作成の手順

●     法務局のホームページにアクセスする
●     定款のひな形(Wordファイル)をダウンロードする
●     記載例を参考にして必要事項を埋めていく

 定款のひな形が入った様式(Wordファイル)を法務局のホームページからダウンロードし、記載例に沿って必要事項を埋めていきます。

①法務局のホームページにアクセス

②定款のひな形をダウンロードする

「第3 持分会社(合同会社):1 設立」の項目へ移動し、以下の画像の赤枠で示した部分からWordファイルをダウンロードする。

③記載例を参考にして必要事項を埋めていく

以下の赤枠の中の「記載例(PDF)」という文字をクリックし、記載例の載ったファイルを開く。

以下のような記載例を確認することができるため、参考にしながら先ほどのWordファイル内の必要事項を埋めていく。

この定款作成の際に最も注意していただきたいのは、「事業目的」の欄に実際に行う事業を漏れなく記載するということです。

なぜかというと、会社の収益を計算するときには「定款の事業目的に記載されている事業から生じた利益」のみが本業の儲けとみなされ「営業利益」として処理されます。

 もし定款の事業目的に記載されていない内容の収益があった場合は、それは本業の儲けと見なしてもらうことができず「営業外収益」という項目で経理処理されることになります。

 金融機関などが融資審査を行う場合はその会社の本業の儲けである「営業利益」を重視するので、もし会社全体としては儲かっていたとしても、それが本業の儲けによらない収益である場合はあまり評価してもらうことができず、融資の審査に通りにくくなってしまうのです。

 そのため、事業目的の項目には実際に行う予定の事業を漏れなく記入するようにしましょう。

また、この2つのファイルは後ほど法務局へ提出する登記書類を作成する際にも使用しますので、保管しておきましょう。

STEP3:資本金の払込

定款を作成することができたら、資本金払込のステップに移ります。
この段階では会社の口座はまだ作れないため、社員のうちの誰かの個人口座へ資本金の額を振り込みます。

 手順は以下の通りです。

資本金払込の手順

●     自分の個人口座などに、資本金と同額のお金を振り込む
●     振り込み元の名義や金額などの明細がわかる通帳のページやインターネットバンキング画面のコピーをとっておく(登記申請にて使用する)

 ここで注意したい点は、資本金として見なされるのは「口座残高」ではなく「振込額」であるという点です。

 例えば資本金を300万円としたい場合は、口座残高を300万円にしないといけないのではなく、その口座へ300万円を振り込む必要があります。

 ここを混同してしまうと、登記手続きの際に手戻りが発生してしまうため気を付けておきましょう。

 

STEP4:登記書類の作成

資本金を振り込むことができたら、次は登記書類を作成していきます。

 必要な書類としては下記のようなものがあります。

登記に必要な書類

●     合同会社設立登記申請書
●     登録免許税の収入印紙を貼付した台紙
●     定款
●     代表社員,本店所在地及び資本金決定書
●     代表社員の就任承諾書
●     資本金の払込の証明書
●     資本金の額の計上に関する代表社員の証明書

 上記書類のひな形や書き方は、定款作成のときにダウンロードしたWordファイルに入っています。

法務局 商業・法人登記の申請書様式「第3 合同会社」1 設立

「記載例(PDF)」の中に、書き方や必要な場合はどんなときかということが記載されていますので、こちらを参照しながら、必要事項を埋めていきましょう。

STEP5:会社設立登記申請

 登記書類の準備ができたら、法務局への登記申請を行います。手順は下記の通りです。

登記申請の手順

●     管轄の法務局へ、登記申請書や添付書類を提出(窓口への持ち込み、郵送、オンライン申請などの方法がある)
●     内容に問題がなければ設立登記となる

 管轄の法務局は、自身の会社の所在地である都道府県の法務局のホームページ等で確認しましょう。
例えば東京都の場合は以下のページで確認可能です。

東京法務局 不動産登記/商業・法人登記の管轄区域一覧

 登記申請書を提出した日が会社の設立日となります。
当日に書類の不備があり差し戻されると、希望の日に設立できなくなってしまう可能性もあるため、注意しましょう。


4.合同会社設立後の手続き

合同会社の設立の手順についてはご理解いただけたのではないかと思います。

 ただし、会社設立後にも必要な手続きはいくつかあります。
主なものは以下の通りです。

合同会社設立後に必要となる主な手続きと申請先期間

●     法人設立届出(税務署・都道府県税事務所・市町村役場)
●     給与支払事務所等の開設等届出(税務署)
●     青色申告の承認申請(税務署)
●     源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請(税務署)
●     健康保険・厚生年金保険 新規適用届(年金事務所)
●     雇用保険の事業所設置の届出(公共職業安定所)
●     保険関係成立届(労働基準監督署)

 詳しくみていきましょう。

4-1.法人設立届出(税務署)

法人設立届出とは、税務署等に対して「このような会社を設立しました」という内容を届け出るための書類を提出することです。

 税務署に対しては設立の日(設立登記の日)以後2ヵ月以内に、都道府県や市町村に対しては1ヶ月以内に手続きを済ませる必要があります。

そのとき、内容を裏付けるものとして以下のような書類が必要となります。

法人設立届出時に必要なもの

●     定款の写し●     登記事項証明書

 税務署へ提出する届出のひな形や記載例は以下のページで確認することができます。
国税庁 [手続名]内国普通法人等の設立の届出

4-2.給与支払事務所等の開設等届出(税務署)

会社として給与を支払う場合は、「給与支払事務所等の開設等届出」も税務署へ提出する必要があります。

 提出期日は設立後1ヶ月以内です。

 届出のひな形や記載例は以下のページで確認することができます。
国税庁 [手続名]給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出

4-3.青色申告の承認申請(税務署)

青色申告の承認を受けたい場合は、設立後3カ月以内に青色申告の承認申請を行いましょう。

 確定申告の方法には青色申告と白色申告の2種類がありますが、通常は10~65万円の特別控除を受けることができるというメリットがある青色申告を選ぶ会社が多いです。

青色申告制度とは

●     確定申告の際に「複式簿記」もしくは「簡易簿記」の方法で記帳することを条件に税制の優遇を受けることができる制度

 届出のひな形や記載例は以下のページで確認することができます。
国税庁 [手続名]青色申告書の承認の申請

4-4.源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請(税務署)

これは、従業員が常時10人未満の場合に、源泉徴収税の納付頻度を月に1回から半年に1回にしてもらうことができる特例を受けるための申請となります。

 小さな企業の場合、源泉徴収税を毎月納めるのは経理業務的にも負担が大きいため、半年分まとめて納付しても良いということになっています。
事務作業軽減のため、条件に当てはまる場合は申請しておくと良いでしょう。

 提出時期は特に定められていませんが、忘れてしまわないよう設立後速やかに手続きを行うようにしましょう。

 届出のひな形や記載例は以下のページで確認することができます。
国税庁 [手続名]源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請

4-5.健康保険・厚生年金保険 新規適用届(年金事務所)

法人を設立すると、例え自分1人の会社であっても社会保険への加入義務が発生します。

 そのため、社会保険の加入手続きとして「新規適用届」を年金事務所に提出する必要があります。
期限は対象の人を採用した日から5日以内と短めですので、設立手続きが終わったらできるだけ早く手続きを行うようにしましょう。

 提出方法には電子申請、郵送、窓口持参の3種類があるため、都合の良いものを選ぶと良いでしょう。

 このとき添付しなければならない書類としては以下のようなものがあります。

健康保険・厚生年金保険 新規適用手続きの時に必要なもの

●     登記簿謄本(原本)
●     法人番号指定通知書等のコピー

 届出のひな形や記載例は以下のページで確認することができます。
日本年金機構 新規適用の手続き

4-6.雇用保険の事業所設置の届出(公共職業安定所)

従業員を雇って事業を行っていく場合は、雇用保険に加入する必要もあります。
この手続きは、その従業員を雇用した日の翌日から10日以内に行わなければならないため、忘れないように注意しましょう。

 ただし従業員がいない自分だけの会社の場合にはこの手続きは不要です。

 届出のひな形や記載例は以下のページで確認することができます。
ハローワークインターネットサービス 雇用保険適用事業所設置届

4-7.保険関係成立届(労働基準監督署)

従業員を1人でも雇用している会社は労働保険の適用事業所となり、この手続きを行う義務が発生します。
期限は雇用保険同様、雇用後10日以内となっています。

 こちらも自分1人で設立したひとり社長の会社の場合には不要な手続きです。

 届出の記載例は以下のページで確認することができます。
厚生労働省 事業主のみなさまへ 労働保険の成立手続はおすみですか

 設立後の手続きは上記のように数多くあり煩雑ですが、2020年1月に開始した「法人設立ワンストップサービス」を活用すると、設立の手続きも含めて一括でこれらの手続きを行うことができます。

 専門家に依頼せずに自分で手続きをしたいけれど、やるべきことが多すぎて大変そうという場合は、こちらのサービスを利用してみると良いでしょう。
マイナポータル 法人設立ワンストップサービス

 とはいえ、法的な手続きを自分で行おうとすると非常に大変です。
本業とは違うことに労力を割くことになるため、事業の進捗がその分遅れるというデメリットが生じてしまいます。

そこでおすすめなのが、手数料0円で専門家に依頼することができる「税理士顧問パック」です。
これは、会社設立後の税理士顧問契約を前提とすることで、以下のメリットを受けられるというサービスです。

税理士顧問パックとは

●     代行手数料0円で専門家へ会社設立の手続きを依頼できる
●     会社設立後の税務もサポートしてもらえる
●     設立までにかかる日数の目安はたったの5営業日

 その後の税理士顧問契約が必要にはなりますが、会社設立後はいずれにしても税理面で専門家のサポートを受けることは必要となります。

 そのため、せっかくなら最初からこういったサービスを利用したほうが、その後の事業運営もスムーズに進めることができるでしょう。

 詳しくは以下のページをご覧下さい。


5.合同会社設立のメリット

合同会社の基本について解説してきました。
概要についてはしっかりとご理解いただけたのではないでしょうか。

 合同会社は設立コストが安く、公的な設立手続きも株式会社よりも簡単ですが、その反面、株式による資金調達ができないというデメリットもあります。

 ここであらためて合同会社設立のメリットとデメリットをきちんと理解することで、合同会社という形態が本当に自分に合っているのか、最終判断を行っていきましょう。

 まずこの章では、合同会社設立のメリットとして以下の5つについて解説していきます。

合同会社設立のメリット

●     株式会社より設立費用とランニングコストが安い
●     事業運営がスムーズ
●     利益配分が自由
●     個人事業主より信用度が高い
●     法人格のため税制メリットは株式会社同様

 詳しくみていきましょう。

5-1.株式会社より設立費用とランニングコストが安い

合同会社の最大のメリットは、株式会社よりも設立費用やランニングコストが安いという点です。

 設立費用は、株式会社と比較すると以下のように約14万円も節約することができます。

設立にかかる費用の比較

●     株式会社の設立にかかる費用:21~25万円
●     合同会社の設立にかかる費用:7~11万円

 さらに会社は作ったら終わりではなく、維持していくためにも費用がかかります。
その費用も、株式会社の場合よりも抑えることができます。

 株式会社と比較した時に節約できるランニングコストは下記です。

株式会社と比べて節約できるランニングコスト

●     決算公告の費用:6万円/年
●     役員重役登記の費用:1万円~

 決算公告とは、株主総会後に財務情報を公開することです。
最も一般的な、官報(国が発行する機関紙)に掲載する方法をとる場合は約6万円の費用がかかります。
株式会社では決算公告を毎年必ず行わなければなりませんが、合同会社ならその必要はないため、株式会社の場合と比較して年間6万円の節約になります。

 また株式会社の場合は、実際に役員を変更していなくても、定款で定めた任期ごとに役員の重任登記という手続きが必要になります。
その際に登録免許税として1万円がかかってしまいますが、合同会社の場合は役員の任期がないためその費用も不要となります。

 こうした手続きは、お金がかかるだけでなくその事務作業自体に手間暇がかかってしまうというデメリットもあります。

 余計な手続きが不要である分、費用を節約できて手間もかからないという点は、合同会社の大きなメリットだといえるでしょう。

5-2.事業運営がスムーズ

合同会社のメリットの2点目は、経営の意思決定権を経営者自身が持つため、事業運営がスムーズであるという点です。

 前半でもご説明した通り、株式会社の場合はあくまでも会社の所有者は株主であるため、株主の意向を無視して事業を進めていくことはできません。

 しかし合同会社の場合は、出資者(株式会社における株主にあたるもの)と経営の実務を行う者がイコールであるため、株主総会などを開く必要もなく、経営の実務を行う人たちの間で自由に意思決定を行っていくことができます。

 ビジネスチャンスを逃さずにスムーズに事業を推進していきたいという場合は、この点は大きなメリットとなるでしょう。

 (もちろん株式会社の場合でも、社長である自分しか株を持っていないという1人社長の会社などの場合は、出資者(株主)=経営者となりますので、合同会社同様スムーズな事業運営が可能です)

5-3.利益配分が自由

3つ目のメリットは「利益配分が自由」だという点です。

 株式会社の場合、利益が出たら出資者に対して配当という形で還元します。
このときその金額は「どのくらいの株を持っているか(持株数)」に応じて決定されます。

 つまり、あまり会社の業績に貢献していないとしても、たくさんの出資をした人が多くの配当金を得ることができるという仕組みになっているのです。

 しかし合同会社の場合は、出資額を考慮せずに自由に利益を配分することができます。
実際の貢献度や技術力などに応じて利益配分をしたいという場合には最適なシステムとなっています。

5-4.個人事業主より信用度が高い

4つ目のメリットは「個人事業主より信用度が高い」という点です。

 わざわざ費用をかけて会社を設立しなくても、事業を行いたいだけなら個人事業主としてビジネスを進めるという選択肢もあります。

 しかし個人事業主のままではビジネスの上では信用度が低くみられることもあり、実力はあっても法人でないために取引してもらえないというケースもあります。

 しかし合同会社なら法人格を有しているため、個人事業主として事業を行う場合よりも信用度が高くなります。

 個人事業主のときよりも信用度を高めることで事業拡大を進めていきたいという場合には、この点は魅力的になるでしょう。

5-5.法人格のため税制メリットは株式会社同様に受けられる

合同会社は、株式会社よりも設立や維持にかかる費用や手続きの負担が小さいという特徴がありますが、税制面のメリットは株式会社と変わらず受けることができます。

個人事業主の場合と比較して節税しやすいポイントは以下の通りです。

個人事業主の場合と比較して節税しやすいポイント

●     法人税算出の際、個人事業主よりも最大の税率が低い「法人税率」が適用されるため、所得額によっては納める税金を節約できる
●     給与や生命保険料などの費用を経費として扱うことができる

 個人事業主の場合、その事業所得には超過累進課税が適用されるため、所得が高い場合の最大税率は45%にもなり、高額の税金を納めなければならないという状況になります。
しかし法人の場合の税率は最大でも23.2%であるため、支払う税金の額を減らすことができます。

 また、給与や法人として契約した生命保険料なども経費として処理することができるため、その部分でも節税することができます。

 個人事業主として事業を行う場合よりも税金の面で有利になるため、合同会社はその点もメリットだといえるでしょう。


6.合同会社設立のデメリット

合同会社を設立することによるメリットを解説してきましたが、「良いところがあるなら悪いところもあるんじゃないか」と思う人もいるのではないかと思います。

 そんな人のためにこの章では、合同会社設立のデメリットについてお伝えしていきます。

 デメリットもきちんと知っておくことで、自分が合同会社を設立すべきなのかどうか、正しく意思決定していくことができますよ

 合同会社設立のデメリットは以下の3点です。

合同会社設立のデメリット

●     株式会社と比較すると信用度が低い
●     株式の発行ができないため大規模な資金調達は難しい
●     出資者間のトラブルが生じたときに収拾がつかなくなる可能性がある

 詳しくは以下の通りです。

6-1.株式会社と比較すると信用度が低い

1つ目のデメリットは、株式会社と比較すると信用度が低いという点です。

 合同会社は比較的新しい会社形態であるため、株式会社と比較するとまだその数は少ないというのが実情です。
そのため知名度が低く、取引先などから信用されにくい場合があります。

 信用度が低いと、以下の点で不利になってしまう可能性が考えられます。

信用度が低いことで不利になるケース

●     取引先のコンペ等の際に、同じ条件なら信用度の面で株式会社に負けてしまう可能性がある
●     求人の募集をかけても優秀な人材が集まらない可能性がある

 これから合同会社の数が増えていけば知名度の向上は期待できますが、それでも株式会社と比較すると信用度が低くみられてしまうという状況はあまり変わらないかもしれません。

6-2.株式の発行ができないため大規模な資金調達は難しい

2つ目のデメリットは、株式の発行ができないため大規模な資金調達は難しいという点です。

 合同会社は株式を発行することができないため、上場することができません。
上場は会社にとって多額の資金調達をするために有効な方法であるため、この方法を利用できない合同会社はどうしても調達できる資金の額に限界が生じてしまいます。

 そのため、事業を拡大させるために多くの資金を調達したいという場合には向かない会社形態だといえるでしょう。

6-3.出資者間のトラブルが生じたときに収拾がつかなくなる可能性がある

3つ目のデメリットは、出資者間のトラブルが生じたときに収拾がつかなくなる可能性があるという点です。

 合同会社では、出資金額に関係なく出資者全員が経営者となり対等な立場となります。

 つまり同じ意見で事業を進めているうちは良いのですが、ひとたび経営方針や利益配分などについて出資者間で意見が対立してしまうと、結論がいつまでたっても出ずに収拾がつかなくなってしまうリスクがあるのです。

 もちろん株式会社の場合でも経営陣同士や株主との間で意見が食い違うことはあると思いますが、最終的には上下関係や持ち株比率をもとにした影響力を背景に結論が出されることが多いでしょう。

 しかし合同会社では、出資金額が50万円であろうと500万円であろうと出資者全員が同じ決定権を持ちます。
そのため上下関係などをもとに強引に結論を出すことができず、対立やトラブルが発生すると収拾がつかなくなってしまう恐れがあるのです。


7.合同会社を設立すべき人

合同会社のメリットとデメリットについて解説してきました。
合同会社という会社形態が自分の事業にとって向いているかどうかの検討を進める上での材料になったのではないでしょうか。

 この章では、合同会社を設立すべきかどうか正しく決めていきたいという人に向けて、合同会社の設立をおすすめする人の条件を紹介していきます。

 合同会社を設立すべきなのは、以下のような人です。

合同会社を設立すべき人

●     法人格にすることで信頼を得たいが手間とコストは節約したい人
●     主力ビジネスが飲食店や美容サロンなどのBtoCサービスである人
●     小規模な事業をスピーディに行いたい人

 詳しく解説していきます。

7-1.法人格にすることで信頼を得たいが手間とコストは節約したい人

個人事業主としてビジネスを行うのではなく、法人格にすることで信頼を得たいけれども、株式会社のように設立に手間やコストがかかるのは避けたい…という場合は、合同会社の設立をするのがおすすめです。

 社会的な信用度のことだけを考えると、合同会社よりも株式会社のほうが良さそうに感じますが、株式会社を設立して運営していく上では以下のデメリットがあります。

株式会社を設立して運営するデメリット

●     設立の手続きにかかる費用が高額(2125万円)
●     設立に必要な手続きが合同会社よりも多く煩雑
●     毎年決算公告の義務がある(官報掲載に年間6万円かかる)
●     役員任期があるため変更のための登記手続きが必要となる(登録免許税1万円がかかる)

 こういった手間やコストは避けたいけれども、法人を設立することでビジネスの規模を大きくしていきたいと考えている人の場合は、合同会社を設立すると良いでしょう。

7-2.主力ビジネスが飲食店や美容サロンなどのBtoCサービスである人

主力ビジネスが飲食店や美容サロンなどのBtoCサービスである場合も、合同会社の設立に向いています。

 なぜかというと、合同会社のデメリットである「信用度が低い」という点による影響が少ないためです。

 カフェなどの飲食店や、美容室やネイルサロンなどの場合、利用者はその運営元が合同会社か株式会社かということを、いちいち気にすることがありません。
そのため、「合同会社だと信用されにくいかも」という心配がいらないのです。

 逆に、大手企業などの法人が相手の場合は、合同会社の場合は株式会社と比較すると信用度が低いと思われてしまうこともあるかもしれません。

 そのため、BtoBが主軸の場合は株式会社を、BtoCが主軸の場合は合同会社を選ぶようにすると良いでしょう。

7-3.小規模な事業をスピーディに行いたい人

小規模な事業をスピーディに行いたいという場合も、合同会社の設立は向いています。

 合同会社は株式会社と違って、何か重要な意思決定をする際に株主総会を開いてお伺いを立てたり、株主の意向に配慮したりする必要がありません。

 そのため、時代の変化を敏感に捉えてスピード感のある事業を進めていきたいというような場合は、合同会社の設立が向いているのです。

 ただし、上場をして株式による資金調達をすることはできないため、巨額な投資をして大企業を作っていきたいという場合には向いていません。

 比較的小規模な組織で運営していくことを想定しているのであれば、合同会社を選択をするのが良いでしょう。


8.合同会社の資金調達方法

合同会社の設立について、一通り知識を得ることができたのではないでしょうか。
ここで「実際に合同会社を設立してみたいけれど、デメリットのひとつである資金調達に限界があるという点が不安」という人に向けて、合同会社が使うことができる資金調達方法を紹介します。

 合同会社は株式の発行による資金調達はできないものの、他の手段で資金を得ることができます。
代表的な方法として、以下の5つについて解説をしていきます。

合同会社の資金調達方法

●     社債発行
●     社員による出資
●     融資
●     補助金・助成金
●     クラウドファンディング

 詳しくは以下の通りです。

8-1.社債発行

1つ目の方法は、社債を発行するという方法です。

 社債とは、会社が発行する債券(有価証券)のことを指します。
投資家から金銭を受け取る代わりに債券を発行し、資金を借り入れるという方法になります。

 ただし社債は返済義務のある負債ですので、資金計画をきちんと立てたうえで発行することが大切です。

8-2.社員の出資

合同会社を設立する際には、最初に出資金の額を決めるというステップがあったと思いますが、これは後で増資することもできます。

 ただし、既存の社員がこれ以上追加で資金を準備するのは難しいという場合もあると思います。
そんなときは、新しい社員を迎え入れればその人に出資をしてもらうことができます。

 ただし合同会社では、原則として社員(出資者)全員の同意のもとに物事を決定するようになっているため、出資だけしてもらいたいが経営には関わってもらいたくない、という場合は、その旨を定款で定めるなどして後々トラブルにならないように工夫する必要があります。

8-3.融資

合同会社も融資を受けることができます。具体的には以下のような種類があります。

●     日本政策金融公庫の新事業融資制度
政府系の金融機関による融資制度。新創業融資制度は、条件を満たせば無担保・無保証で借り入れができる。
日本政策金融公庫 新創業融資制度

●     制度融資
地方自治体と金融機関、信用保証組合が連携して提供する融資制。
審査のハードルが比較的低く、長期間、低金利の借入を受けることができる。
(東京都の場合)東京都産業労働局 東京都中小企業制度融資

●     信用保証協会の保証付融資
審査に通り保証料を支払うことで、金融機関の融資を受ける際に信用保証協会が保証人となってくれる制度。
借主の返済が滞った場合は信用保証協会が肩代わりしてくれるため、金融機関の融資を受けやすくなるというメリットがある。
一般社団法人 全国信用保証協会連合会

 どれも資金力の乏しい中小企業やフリーランス向けに設計されている制度であるため、「合同会社は信用度が低いから融資してもらえないのではないか」と不安に思う必要はありません。

 ただし、ある程度の自己資金がないと融資審査には通りにくくなります。
事業のために自己資金を貯めてきたことをアピールできると良いでしょう。

 また、事業計画書の質も非常に重要となります。
実現可能性の高い返済計画だと捉えてもらえるような計画を立てるようにしましょう。

8-4.補助金・助成金

資金調達の方法としては、公的な補助金や助成金を活用するというものもあります。補助金と助成金の違いは以下の通りです。

●     補助金とは
国や自治体の政策目標に合わせて、資金を支給してもらえる制度。
予算に応じて採択数や金額が決まっているため、申請しても受給できるとは限らない。

 ●     助成金とは
補助金同様、国や自治体から資金を支給してもらえる制度。
要件を満たした事業者には原則として給付される。

 どちらも返済する必要がないため、ぜひ活用したいものだといえるでしょう。

 よく利用されている補助金としては「小規模事業者持続化補助金」というものがあります。
これは、販路開拓や生産性向上に必要な経費の一部を補助してもらえるという制度です。

 詳しくは以下のページで確認することができます。
ミラサポplus「持続化補助金とは」

 他にもどんな補助金があるのか知りたいという人は、以下のサイトで検索してみてください。
ミラサポplus

 た、助成金としては厚生労働省の「雇用関係助成金」が有名です。
これは、労働者の雇用環境を安定させることを目的として支給されている助成金です。

 条件によって様々な種類の助成金があり、例えば、高齢者などの就職が困難な人をハローワーク等の紹介によって雇い入れた場合は1人あたり60万円の助成金を受け取ることができます(特定求職者雇用開発助成金)。

 他にもどんな助成金があるのか知りたいという人は、以下のサイトをご参照ください。
厚生労働省 事業主の方のための雇用関係助成金

8-5.クラウドファンディング

近年人気が高まっている資金調達方法である、クラウドファンディングを利用するという選択肢もあります。

 クラウドファンディングとは、インターネットを通じて多くの人から少額ずつのお金を受け取るという資金調達方法のことです。

 得られるリターン等の仕組みによって以下のようにいくつかの種類があります。

合同会社が活用できる代表的なクラウドファンディングの種類

●     購入型クラウドファンディング
支援者がお金を支払い、そのリターンとして商品やサービスを得る仕組み。

●     寄付型クラウドファンディング
支援者がお金を寄付するもの。
商品やサービスなどのリターンは原則発生しない。

●     貸付型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)
個人投資家が資金(小口)を支払い、仲介事業者が大口化して融資を受けたい企業へ渡すというもの。
投資家は利息を得ることができる。

●     ファンド型クラウドファンディング
特定の事業に対して個人投資家から資金を得るもの。
投資家が得られるものとしては、売上等に応じた金銭的なリターンや、その事業で誕生した商品・サービス等となる。日本ではまだあまり一般的でない。

 一口にクラウドファンディングといっても上記のように様々な種類があるため、自社に合ったものを選ぶ必要があります。

 既に具体的な商品やサービスが決まっていて、そのテストマーケティングや宣伝も兼ねて資金を得たいという場合は「購入型」を、あくまでも資金を得ることを優先的に行いたいというときは「貸付型」を選ぶと良いでしょう。


9.まとめ

合同会社の設立について知っておきたいことを詳しく解説しました。

 この記事でお伝えしたことは以下の通りです。

合同会社(LLC)とは

●     合同会社(LLCLimited Liability Company)とは
株式会社よりも設立の負担が小さい。
組織はシンプルで、出資をした人自身が会社の所有者であり経営などの実務も担うため、経営に関する意思決定をスムーズに行うことができる。

 

合同会社の設立にかかる費用の目安

●     711万円程度

 

合同会社設立の手順と所要期間の目安

●     会社設立準備(1ヶ月程度)
●     定款の作成(23日程度)
●     資本金の払込(12日程度)
●     登記書類の作成(23日程度)
●     会社設立登記申請(23日程度)

 また、合同会社の設立を行う上では、煩雑な手続きを無理に自分で行ってミスをしてしまうよりは、専門家に依頼するほうが良いということもお伝えしました。

さらに、会社は設立して完了ということではなく設立後にも手続きが必要となりますので、それについても以下のように内容を解説しました。

合同会社設立後に必要となる主な手続きと申請先期間

●     法人設立届出(税務署・都道府県税事務所・市町村役場)
●     給与支払事務所等の開設等届出(税務署)
●     青色申告の承認申請(税務署)
●     源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請(税務署)
●     健康保険・厚生年金保険 新規適用届(年金事務所)
●     雇用保険の事業所設置の届出(公共職業安定所)●     保険関係成
立届(労働基準監督署)

そして後半では、合同会社の設立が本当に自分に向いているのかを判断しやすくするために、以下の内容もお伝えしました。

合同会社設立のメリット

●     株式会社より設立費用とランニングコストが安い
●     事業運営がスムーズ
●     利益配分が自由
●     個人事業主より信用度が高い●     法人格のため税制メリットは株式会社同様

 

合同会社設立のデメリット

●     株式会社と比較すると信用度が低い

●     株式の発行ができないため大規模な資金調達は難しい

●     出資者間のトラブルが生じたときに収拾がつかなくなる可能性がある

 

合同会社を設立すべき人

●     法人格にすることで信頼を得たいが手間とコストは節約したい人

●     主力ビジネスが飲食店や美容サロンなどのBtoCサービスである人

●     小規模な事業をスピーディに行いたい人

 

最後には、合同会社の資金調達方法として以下の5つの方法を紹介しました。

 

合同会社の資金調達方法

●     社債発行

●     社員による出資

●     融資

●     補助金・助成金

●     クラウドファンディング

 

合同会社の設立を検討するうえで知っておきたい内容は全てお伝えしましたので、合同会社設立のイメージをしっかり描くことができるようになったのではないでしょうか。

 

この記事が、あなたが合同会社を設立していく上でお役に立つことができたようでしたら幸いです。

 

 

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