近年「働き方改革」の推進により、副業が会社員として働く人にも広がっています。リモートワークも浸透しており、生活の安定や自己研鑽を目的に副業に関心を持っている人も多いでしょう。
しかし、副業で得た収入には税金がかかる場合があり、場合によっては確定申告が必要です。
そこで本記事では、副業にまつわる確定申告の基礎知識や、申告が必要・不要なケース、準備についてわかりやすく解説します。
目次
流行中の副業は確定申告が必要になるケースに注意
2018年に厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を公表したことをきっかけに、一般的な企業にも従業員の「副業」に理解を示す動きが強まりました。
新型コロナウィルスの感染拡大を契機にリモートワークやインターネットを活用した働き方も増加しています。しかし、流行中の副業は確定申告が必要なケースがあるため注意が必要です。本章では副業について、注意点を中心に詳しく解説します。
参考:厚生労働省 「副業・兼業の促進に関するガイドライン」
どのような業務が「副業」に該当する?
副業とは、会社員が本業以外で得る収入を指します。代表的なものは次のとおりです。
- フリーランス・個人事業(ライター・デザイナー・講師など)
- ネット販売(ハンドメイド・メルカリ・ECサイトなど)
- アルバイトや日雇い労働
- SNSやYouTube、ブログ運営などによる広告収入
- 大家としての家賃収入 など
上記のように、さまざまな働き方が副業に該当しますが、本業以外の時間に取り組むことで得られる収入が副業と言えます。
副業をしている人が知っておきたい注意点
会社員として働いている場合、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。
また、会社が副業を許可していない場合、減給や解雇などに発展するリスクがあります。副業を始める際には勤務先の就業規則を確認されることがおすすめです。
以前は公務員の場合副業が禁止されていましたが、農業への参画や家業の手伝いなど一部例外で許可されているケースもあります。こうしたケースは各自治体によって異なるため注意しましょう。
副業したら確定申告が必要?主な事例を解説
副業を始めた人の多くは「確定申告が必要なの?」という点が気になるでしょう。実は、すべての副業が申告対象になるわけではありません。本章では副業の事例を挙げながら必要・不要の判断基準を整理して解説します。
確定申告が必要なケース
次のような事例では、原則として確定申告が必要です。
• 会社員としての働き方とは別に、副業の所得が年間20万円を超える場合
たとえば、クラウドソーシングで年間の利益が20万円を超えたら申告義務が発生します。
• 会社員以外に、個人事業主として副業を行っている場合
副業が継続的で独立した「事業所得」が発生しており、青色申告をする場合は所得額に関わらず申告が必要です。
確定申告が不要なケース
一方、次のような場合は確定申告が不要です。
• 給与所得者で、副業の所得が年間20万円以下の場合
所得とは「収入から経費を差し引いた金額」です。計算した結果、所得が20万円以下なら確定申告は不要です。
確定申告をした方がよいケースに注意
「申告が不要なら何もしなくてOK」というわけではありません。副業のクライアント側が源泉徴収をしている場合、確定申告をすれば還付が受けられます。医療費控除や生命保険料控除なども可能です。
確定申告は面倒でも、行った方がよいケースもあるためご注意ください。
押さえておきたい「収入」と「所得」の違い
確定申告が必要かどうかを判断するうえで重要なのが、「収入」と「所得」の違いです。
- 収入:副業で得た売上や報酬など、入ってきたお金の総額
- 所得:収入から必要経費を差し引いた残り(実際の利益)
たとえば、副業の年間売上が50万円、経費が35万円なら、所得は15万円となり確定申告は原則不要です。
今から始めたい!確定申告の準備とは
確定申告は「申告期限ギリギリに慌ててやるもの」と思われがちですが、ミスを防ぐためにも期限前から準備を進めておくことが大切です。ここでは、副業の確定申告に向けた準備の流れを紹介します。
副業の確定申告に必要な書類を整える
確定申告に必要な主な書類は以下のとおりです。
- 確定申告書
- 源泉徴収票(本業・副業の勤務先から発行)
- 支払調書(報酬を受け取った場合に発行されることがあります)
- 領収書・レシート(経費の証拠として保管)
- マイナンバーカードまたは通知カード など
書類は税務署に提出する際に必要となるため、確定申告開始前までまとめて整理しておくようにしましょう。
帳簿の種類はどうする?
副業が継続的で「事業所得」に該当する場合、帳簿を作成する義務があります。帳簿には主に2種類あります。
- 白色申告:簡易的な記帳でOK、届出不要
- 青色申告:複式簿記による複雑な記帳が必要だが、最大65万円の控除が受けられる
初めての副業で小規模なら白色申告でも構いませんが、売上が安定してきたら節税効果の高い青色申告に切り替えるとよいでしょう。
申告書類を作成する
確定申告書は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」や会計ソフト、スマホを利用して作成します。(スマホで確定申告は対象外もあるため注意)
確定申告書は収入と所得、税金の計算などを記入する欄が設けられています。例として、副業がアルバイトの給与として支払われている場合は給与の欄に記入します。
一般的な副業に多いのは「雑所得」ですが、規模によっては「事業所得」になる場合もあります。迷った場合は税理士に相談することがおすすめです。
確定申告の期限内に申告する
確定申告の提出期限は、毎年1月1日~12月31日までの1年間に生じた初頭を、翌年の原則2月16日〜3月15日までに申告することになっています。
期限を過ぎると、無申告加算税や延滞税が課される可能性があるため、必ず期限内に終えるように注意しましょう。
副業の確定申告で大切な3つのポイント
副業の確定申告は、単に「収入を報告する」だけではありません。正確な申告を行うことは節税効果を得ることも可能です。そこで、本章では副業をする人が特に意識しておきたい3つのポイントを解説します。
青色申告と白色申告の選び方
副業の所得が「事業所得」として扱われる場合、青色申告と白色申告のどちらかを選ぶ必要があります。
- 白色申告は特別な手続きが不要で、収支を簡易的に記録すればよい方式です。初めての副業や利益が少ない人におすすめですが、控除はありません。
- •青色申告は事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出することで選択でき、複式簿記による記帳が求められます。白色申告より複雑ですが、最大65万円の青色申告特別控除や、赤字の繰越控除(最長3年)などの節税メリットが受けられます。
「副業を今後も継続する」「売上が増えてきた」人は、早めに青色申告へ切り替えることで税負担を軽くできます。会計ソフトを活用すれば、複式簿記の知識がなくても簡単に記帳可能です。
適切な経費処理を行う
確定申告では、「経費をどこまで認めてもらえるか」が節税の鍵になります。
経費とは、副業を行うために直接必要となった支出を指します。
たとえば、以下のような支出が代表的です。
- 副業に使うパソコン・スマホ・通信費
- 業務に使用する車両のガソリン代や保険料
- 外注費や広告費
- 手土産代 など
経費処理を誤ると追徴課税を受けるおそれがあるものの、適切に行えば所得金額を抑える効果があるため節税につながります。
判断に悩んだら早めに税理士に相談する
副業の確定申告ではどのような帳簿を選択するべきか悩んだり、「経費にできるか」などの判断が難しいケースも少なくありません。
誤った申告をすると、追徴課税などのペナルティが発生することもあります。特に本業が忙しく副業の確定申告に負担感がある人は早めに税理士へ相談されることがおすすめです。
税理士に依頼すれば、最適な申告方法や節税対策をアドバイスしてもらえるだけでなく、帳簿や書類作成の負担も大幅に減らせます。将来的に独立・開業を考えている場合、開業にまつわる税務のサポートも可能です。
副業の確定申告はいつでもビジョン税理士法人へご相談ください。
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