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空き家の敷地でも小規模宅地等の特例を適用できるケース

小規模宅地等の特例は、自宅や貸付アパートなどの敷地として利用していた土地に適用できる特例です。
空き家の敷地として使用している土地には、原則特例は適用できません。
しかし空き家になる以前の利用状況によっては、適用できる可能性もありますのでご紹介します。

 

小規模宅地等の特例を適用する際の基礎知識

小規模宅地等の特例は、土地の相続税評価額を減額する制度です。
適用する制度によって減額割合や限度面積は異なり、適用要件も違います。
たとえば特定居住用宅地等は、被相続人が自宅の敷地として利用していた土地を同居親族が相続し、取得してからも引き続き住むことで受けられる制度です。

小規模宅地等の特例

空き家の敷地は居住用や事業用の土地ではないため、適用できる小規模宅地等の特例の制度はありません。

しかし空き家になる以前、自宅や貸付アパートなどに利用していた場合で、空き家になってから相続開始までの期間が短いケースにおいては、空き家でも特例を受けられます。

 

空き家の敷地に特定居住用宅地等を適用できるケース

特定居住用宅地等を適用できるのは、原則は被相続人と同居していた親族です。
しかし被相続人が一人暮らしだった場合、自宅を相続する人が家なき子なら、特定居住用宅地等を適用できます。
また被相続人が自宅を離れ、空き家状態で相続が開始したとしても、住まなくなった理由が入院や老人ホームへの入居の際は、特例を受けられる可能性もあります。

 

被相続人の入院による空き家

特定居住用宅地等は相続開始時点で居住用として使用していたかで判断するため、被相続人が長年住んでいた自宅でも、相続開始直前に別物件に転居した場合は、自宅に特例は適用できません。
しかし被相続人が入院により自宅から離れ、病気が回復後に再び自宅へ戻る予定だった場合には、相続開始時点でも自宅は居住用として利用しているとみなされます。
そのため他の特例要件を満たせば、相続開始時点で誰も住んでいない自宅に対し、特定居住用宅地等を適用できます。
なお入院期間が長期に及んだり、退院しても自宅が被相続人の生活できる状態ではない場合、特例は受けられません。

 

被相続人が老人ホームに入居している

被相続人が介護保険法等に規定する要介護認定等を受け、相続開始時点で老人ホームに入居していた場合、入居するまで住んでいた自宅に対し特定居住用宅地等を適用できます。
老人ホームは、老人福祉法等に規定する介護施設をいい、主な対象施設は下記の通りです。
<老人福祉法等に規定する主な介護施設>

・養護老人ホーム

・特別養護老人ホーム

・有料老人ホーム

・介護老人保健施設

 

注意点として、該当する施設に入居していても、入居施設が必要な手続きを行っていない場合には特例を受けられません。

 

被相続人の退去後、別用途として使用すると特例は受けられない

空き家になる直前まで居住用として使用していたとしても、空き家となった以後に土地を被相続人の自宅の敷地以外として利用した場合、特定居住用宅地等は適用できません。
また被相続人が入院や老人ホームへ入居した後、生計を別にしていた親族が居住用として自宅を利用した場合も、特例の適用対象外となります。
(被相続人と同居していた親族が、継続して居住していることは問題ありません。)
なお自宅を貸付用として利用した際も、特定居住用宅地等の適用はできなくなりますが、貸付事業用宅地等の要件を満たせば、そちらの特例を適用することは可能です。

 

空き家の敷地に貸付事業用宅地等を適用できるケース

貸付事業用宅地等は、貸付アパートや貸付駐車場などに利用していた土地に対して適用できる特例です。
土地を相続した人が引き続き貸付業を行うことが要件なので、事業廃止する場合は適用できません。
一方で、事業を継続している中で発生した空室や空き家であれば、特例を受けられる余地はあります。

 

一時的な空室・空き家なら特例は適用できる

貸付アパートや戸建て住宅を貸していると、空室や空き家がある状態で相続を迎えるケースもあります。
空室が一時的なものであり、空室の発生後すぐに入居者募集をするなど、物件を事業用として使用してい場合には、貸付事業用宅地等を適用できます。
ただ入居者募集をしていても、空室期間が長期化している場合、特例は受けられません。
特例を受けられなく空室期間について具体的な規定はありませんが、半年以上空室・空き家の状態が続いている場合、特例を受けるのは難しいです。

 

貸付業を継続しないと特例は適用できない

貸付事業用宅地等は、財産取得者が事業を承継することが要件の制度です。
相続開始以後も空室・空き家状態が継続していると、税務署は不動産貸付業を承継しているとみなさず、特例適用を否認する可能性もあります。
そのため事業継続が難しい物件には小規模宅地等の特例を適用せず、他の土地に特例を適用してください。

 

空き家に小規模宅地等の特例を適用する方法

小規模宅地等の特例は、相続開始時点の用途で特例の適否を判断するため、相続が発生してから申告期限までにできる相続税対策は限られます。
また空き家の敷地に小規模宅地等の特例を適用させたい場合、相続開始前に貸付用として利用するなどの工夫が必要です。

 

貸付事業用宅地等は貸付駐車場も適用対象

貸付事業用宅地等は、貸付アパートだけでなく、貸付駐車場として利用していた土地も対象です。
規模の小さい貸付けでも、事業として反復継続的に行っていれば、事業用の土地として特例を受けられます。
ただ特例を適用するために一時的に貸し付けていた土地は、反復継続的に事業をしていませんので、貸付事業用宅地等を適用することはできません。

 

相続開始前3年以内に事業を開始する際は注意

相続開始前3年以内に新たに開始した事業用の敷地として利用していた土地には、貸付事業用宅地等を適用することができません。
(3年以前から事業用の敷地として、利用していた土地は適用可能です。)
そのため相続開始直前に貸付用として利用しても、特例の対象外となるため、現時点で空き家の敷地に特例を適用させたい場合、できるだけ早くから貸付用として利用する必要があります。

 

相続税対策は生前から準備することが重要

小規模宅地等の特例は、相続開始した時点の状況に基づき特例の適否判断するため、生前中から相続税対策を準備する必要があります。
土地の適用要件は満たしていても、土地を取得する人が要件を満たしていなければ、特例を受けられませんのでご注意ください。
また節税方法は、相続財産の種類や金額によって変わりますので、まずはビジョン税理士法人にご相談していただき、自分に合った節税方法を確認してください。