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横浜の税理士 鈴木税理士事務所 コラム

2010年8月
年金二重課税禁止最高裁判決

テキスト ボックス: 最高裁二重課税判決の波及効果


二重課税禁止最高裁判決の計算構造

先月76日の年金二重課税禁止最高裁判決の新判例は、二重課税の回避として相続税課税済額を所得計算から排除することを要求しています。また、所得税法は支払済保険料を所得計算上控除するものとしています。これをまとめると次の計算式になります。

(年金収入−相続税評価額)            
  
−年金対応支払保険料按分額=年金所得

算式の相続税評価額は相続時評価された年金受給権のうち、その年の年金収入に対応するように計算したあとのものです。

控除する支払保険料については、まず過去の累積支払保険料総額を毎年の各年金に収入比例的に対応計算させることになっています。その対応支払保険料はさらに、その年の年金収入全体にかかわっているので、課税済み部分と未済部分とに按分計算し、未済部分に係るもののみをその年の年金収入から控除する支払保険料にするものと考えられます。

年金以外の資産の場合

 年金以外の資産でも、計算構造は基本的に変わらないはずです。むしろ、相続税の課税を受けた資産を何回かに分けて分割収受するようなものは少ないでしょうから、計算はより単純です。

 不動産の場合は相続税評価額が物件ごとに算出されていますので、課税済分と未済分とに過去の取得費及び譲渡費用を按分計算するだけです。株式等有価証券の場合も基本的に同じです。

 過去に100万円で買った土地を600万円で相続時評価され、1000万円で売却した場合、

10,000,0006,000,000)−1,000,000×4,000,000÷10,000,0003,600,000 

(譲渡所得の金額)

という計算になります。

年金以外に触れようとしない

年金の事例も過去何十万件かあるようで、後処理が大変でしょうが、件数で言えば株式等有価証券になるとさらに想像を絶する件数になるでしょうし、不動産の譲渡所得のことになるとこちらは金額的に想像を絶することになると思われます。

こういう理由からなのでしょうが、当局も、多くの識者も、マスコミも最高裁の二重課税禁止判決効果が株式等有価証券や不動産などにまで及んでいることに触れようとしません。

また誰かが二重課税確認裁判でもしないとダメなのでしょうか。



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